「福祉機器Web2020」ビジュアルデザイン
<作品タイトル>
「ひかりの行く先」
<作者コメント>
消しゴム版画について
私が作っているのは多版多色刷りの消しゴム版画です。年賀状の版画などでも使われる、はがき大の消しゴム版に色ごとに版を彫って作成し、1版ずつ刷って重ねて作っていきます。
今回の作品(原寸)はハガキ約4枚分のサイズですので、繋がるように刷って1つの作品としています。
作品のイメージ
以前制作した「まだ知らぬ」という作品からイメージを膨らませました。
福祉機器の展示会ということで、人にとっての福祉が光となるようなイメージを持って制作を始めたのですが、それが今年春頃のコロナ感染拡大時期だったということもあり、先の見えない日々に対して「希望を見出したい」という私自身の気持ちと重なっていきました。
私の福祉体験から
私は医療福祉の大学を卒業しておりまして(専攻は福祉ではないのですが)、在学中と卒業後に障害のある方々の絵画など制作活動のお手伝い(画材や企画の準備など)を少しの間ですがしていたことがあります。消しゴムを彫るということも、その時に初めて体験したことでした。
またこのような形で福祉に関わることができるとは思っていませんでしたので、お話をいただけてとても嬉しかったです。
<プロフィール>
アオヤマ ヤスコ
2006年に消しゴムはんこと出会い、2010年より多色刷りの消しゴム版画の制作を始める。
日々目にするものから美しいと感じたものをモチーフに、そこから広がる世界を層に分けて彫り上げている。
著書に「アオヤマヤスコ作品集」(玄光社)、「季節の消しゴム版画練習帖」(翔泳社)。